大宏園|Daikouen

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実例

埼玉県 F邸

【実例:雑木・苔】埼玉県さいたま市F邸の庭

雑木から落ちる木漏れ日で
苔が美しく浮かび上がって

庭に風格を与える高さ6mの株立ちのオオモミジを植栽

埼玉県さいたま市にある家は数寄屋造りの味わいのある佇まい。このお宅の主庭をリフォームすることになりました。60代のご主人の要望は、「苔をたくさん植えてほしい、雑木林のような庭に」とのこと。

「苔は、水やりや除草、落ち葉拾い、手入れが大変だよ」と忠告したのですが、ご主人の希望は強く、それならば!とこちらも力が入りました。 自然の雑木林で苔はどんなところに生えているか? 雑木が生えていても、落ち葉が積もっているような場所には、苔は生えません。日陰であることはもちろん、ある程度日差しも必要です。人が掃き清めた場所や、人が歩く道の両脇、水の流れの側などに生えるのです。

そこで、空を覆うように高木の雑木を植え、下枝を払い、苔と雑木との間をすーっと風と光が抜けていくような空間を設けました。

庭のシンボルになっているのは、高さ6m幅4mもの株立ちの立派なオオモミジです。その他、ハウチワカエデ、ヒメシャラ、ヤマボウシなどを家の窓よりに植えました。それにより、室内からは、幹越しに庭を眺めることになり、庭に奥行きを感じられるからです。

苔は、関東で自生しやすい、ハイゴケとジゴケを使います。苔を踏まずに手入れがしやすいように、園路を充分に設けました。園路に使用したのは、あまり光沢がなく、グレーからあずき色の色ムラが美しいイタリア斑岩。雑木の庭に馴染みのいい石材です。

また、玄関を入ったところにある窓からの眺めを考えて、灯籠とつくばいを配しました。庭の一番奥にあるのは、園路と同じイタリア斑岩の乱ばりのテラスです。いつもは家の中から眺めることが主となるので、テラスはあえて家から離し、数寄屋造りの家を借景として庭が眺められるようになっています。表も裏もない、雑木の庭ならではの楽しみです。

メンテナンスは消毒が年2回、私も年に1回は埼玉県さいたま市にあるF邸には必ず伺いますが、いつ行っても奥様の丹精こめた手入れによって、苔が見事に定着し、石に覆いかぶさるように青々と育っています。