大宏園|Daikouen

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神奈川県横浜市O邸の庭

新緑の雑木の合間に
シャクヤクが咲き競う初夏の庭

野山に咲いている様子さながらに草花を植栽

以前、外構・エクステリアの実例でご紹介したO邸の庭。今回は、風薫る5月の庭の姿をご紹介します。

大通りから、高い石積みの塀の中に入ると、風景は一変して、雑木林のような庭が現れます。雑木の木々の間に、咲き乱れるシャクヤクの花がとっても艶やか。華やかにしようと色とりどり数種類のシャクヤクを植えています。実は、庭の仕上げに入り、下草をデザインする段階で、奥さまから「シャクヤクの花が好き」と伺いました。庭の大部分の施工と雑木の植栽は終わっていましたが、花は野にあるように植えればいいのです。日陰が好きな花、お日様が好きな花、乾燥が好きな花、湿気が好きな花、それぞれの特性に合わせて、庭に植える場所を決めていきます。

園路の両脇には、コハウチワカエデ、ハウチワカエデ、ヤマモミジなどの落葉樹を植えていますが、木を密 に植え込むとうっそうとして暗い庭になってしまいます。そのため、息を抜くようにテラス脇にあえて木を植えないスペースを設けていました。森を歩いているとぽっかりと空が見えて陽だまりになっている場所があります。そういう息抜きの場所が庭にも必要です。

シャクヤクは日当たりを好むので、テラスに設けたベンチの後ろあたりに植えました。平面が多いので、庭には盛り土をして緩やかな丘陵をつけています。そこがシャクヤクのよい見せ場となりました。春には、タイツリソウ、エビネなどが咲きはじめ、シャクヤクが終わるころには、ヒオウギやアジサイが見事です。雑木をメインとしながら、季節おりおりの花が楽しめる庭になりました。