大宏園|Daikouen

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雑木_エクステリア

東京都世田谷区 I 邸の庭

とても狭い門まわりが
緑あふれる和みの場所に

矮小地に大きな木を植えることですっきり見せる

のびのびと枝葉を伸ばしたハウチハカエデの緑がなんとも心地いいIさんの門まわり。

なんといっても、一番工夫を凝らしたのは狭さを感じさせない庭づくりです。というのも、東京都世田谷区I邸の玄関前には奥行き1m、道路側の奥行きが50cmしかないのです。「狭すぎてどうしたらいいか全くわからない」と頭を抱えるIさんに、「私を信じて!絶対かっこよくするから!」とお引き受けしました。

狭い敷地を広く見せるためには、実は秘策があるのです。狭い敷地に小さな樹木や草花を植えるとごちゃごちゃした印象になりがちです。「こんな大きな木が入るの?」って位あえて、大きな木を植えた方がすっきり見えるんです。

玄関前に植えた4mもの大きなハウチハカエデは、成長が早くないので、これ以上大きくなりすぎることもなく、矮小地に向いた樹種。うまく仕立てていけば長く楽しむことができます。その他、シマトネリコと、道路側の窓の前には、ツリバナを植えました。たった4本の樹木でも、メリハリのきいた植栽をすることによって、門まわりがぐっと引き立ちます。

門柱や玄関前のたたきには、グレーからあずき色の色ムラが美しいイタリア斑岩を使用しています。イタリア斑岩のよいところは、さまざまな形状の石が市場に出ていること。門柱には、10×10cm角の半ピンコロを使用し、たたきは乱ばりにしています。同じ素材を使うことによって門まわりに一体感を出しました。玄関の前がすぐ道路なので、目隠しのため、ラティスを設け、ラティスの裏側に立水栓を。広い庭では立水栓をはでにしてアクセントにすることもありますが、狭い庭ではあまり要素が多いと乱雑な印象になってしまうため、ラティスの裏側に隠しました。小さな門まわりですが、東京都世田谷区にあるこの場所には、私の庭づくりのアイデアがたくさん詰め込まれています。